vol.9 お茶をおいしく淹れる
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お茶は、香りと色、さわやかな苦みや渋み、上品なうま味が調和した飲みもの。
おいしく淹れるためには茶葉の質はもちろん、お湯の量と温度が大切です。
茶葉の特徴を活かす淹れ方で、最大限においしく楽しみましょう。
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茶葉の量と茶器
茶葉はティースプーン山盛り1杯が約3gです。最初に愛用しているスプーンで茶葉を正確に量り、「うちのスプーンなら1人分はこれぐらいの量」を覚えておくと便利です。1杯あたりの茶葉の量は、1人で入れる場合は多め、3~4人分なら少なめにします。
また、茶器のサイズも大切で、玉露のように少量を味わうなら100ml程度の小さい急須(宝瓶)とお猪口のように小ぶりの茶碗、ほうじ茶を食後にたっぷり飲むなら600mlぐらい入る大ぶりの土瓶と筒湯呑みというように、お茶によって茶器を変えましょう。
水質とお湯の温度
お茶を淹れるお湯は軟水が適し、ヨーロッパの高硬度ミネラルウォーターは不向きです。日本の水ならたいてい使えますし、水道水でもかまいませんが、必ず一度沸騰させてから使いましょう。水道水なら、沸騰してからフタをずらし、弱火で5分ほど沸かすとカルキ臭が抜けておいしくなります。
お湯をそれぞれの適温にするためには、急須に注ぎ、それを茶器に注ぎ分けます。こうすると茶器も温められるので一石二鳥です。茶器の素材によっても異なりますが、1回注ぐごとに湯温は5度ほど下がります。
玉露のおいしい淹れ方(3人分の場合)
1.小さい急須に90mlのお湯を注ぎ、湯冷ましにとって各茶碗に注ぎ分け、茶碗を温めながらお湯を50度まで冷まします。
2.急須に茶葉を9g入れ、冷ましたお湯を注ぎます。
3.フタをして2分~2分30秒待ちます。
4.各茶碗が均等の濃さと量になるよう、少しずつ回し注ぎします。
5.二煎目、三煎目はやや高めの湯温で、注いでから10~20秒で注ぎましょう。
煎茶のおいしい淹れ方(3人分の場合)
1.急須に390mlのお湯を注いで各茶碗に注ぎ分け、茶碗も温めながらお湯を70度まで冷まします。
2.急須に茶葉を9g入れ、冷ましたお湯を注ぎます。
3.フタをして1分~2分待ちます。
4.各茶碗が均等の濃さと量になるよう、少しずつ回し注ぎします。
5.二煎目、三煎目はやや高めの湯温で、注いでから10~20秒で注ぎましょう。
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よりおいしく淹れるために
・ほうじ茶、玄米茶、炒り番茶は、茶葉を入れた急須に熱湯を注ぎ、約30秒でおいしく淹れられます。
・ポットのお湯を使う場合は保温設定温度をめやすに、急須と茶碗に注ぎ分けて湯温を適温にしてください。
・浸出時間中は急須をゆすらないように。ゆするとイヤな渋みや苦みがでます。
・急須のお茶は最後の一滴まで注ぎきることで、二煎目、三煎目もおいしく飲むことができます。
上級煎茶は、当店のオンラインショップからもお買い求めいただけます。
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煎茶(100g)|茶寮翠泉オンラインショップ
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煎茶ティーバッグ(2.5g×10袋入り)|茶寮翠泉オンラインショップ
CHABANASHI いかがでしたか?
暮らしを彩る「ちょっとタメになる話」になっていたら幸いです。
さまざま角度からお茶の魅力を伝えていきますので、次のお話もどうぞお楽しみに。
今日はこれまで。
ほな、さいなら。