vol.4 お茶が心身にもたらす効果、体にいい理由
お茶を飲むとほっとしたり、爽やかな気分になったりします。
いにしえの時代には、お茶は薬や解毒剤として用いられていました。それはなぜ?
前回はお茶の栄養分についてご紹介しましたが、それらがヒトの心と体にどうはたらきかけているのかを探ってみましょう。
お茶をよく飲む人は病気になりにくい?
国立がん研究センターの多目的コホート研究(大規模な人数に対して長期間アンケートを取り、生活習慣と病気の関係を調査する研究)によると、すべてのがん死亡には顕著な特徴はなかったものの、女性の胃がんリスクは1日に5杯以上飲む人のグループで、1杯未満のグループより21%低い傾向が見られました。飲用の頻度が増すほどリスクは低くなっています。
がん・心疾患などの死因別では、緑茶をよく飲む人はリスクが低い傾向にあります。特に男性は脳血管疾患や呼吸器疾患、女性は心疾患や外因死のリスクが低下するという結果が出ています。
緑カテキンには血圧の上昇を抑える作用があります。また、コレステロールや血糖値の上昇も抑えてくれるそうです。さらにカフェインが血管の修復作用や拡張作用を持っているからでは、と考えられています。
いつまでも若々しく
タンニン・カテキン類には高い抗酸化作用があり、このほか抗アレルギー作用や抗ウイルス作用などもあります。また、お茶に含まれるビタミン群は美容や糖質の代謝をうながします。特に抹茶は含まれているビタミンEの効能が、同じく含まれているビタミンCによってUP!
若々しい美肌をつくり、アンチエイジングにも役立ちます。
歯の健康もキープ
歯周病は万病の元といわれています。茶カテキンは強い抗菌・殺菌作用を持つフラボノイドの一種なので、歯周病の予防や虫歯予防に役立ちます。また、口中をすっきりさせることで口臭予防にもなります。
お茶をよく飲む人は高齢になっても自分の歯が残っている率が高いそうです。自分の歯でしっかり噛んで栄養バランスの良い食事をする、適度な運動をするというのが健康寿命を延ばすポイント。
いつまでもはつらつとした人生を送っている人は、お茶が支えているのかもしれませんね。
頭すっきり&リラックス
カフェインには、眠気をはらって覚醒させる作用があります。テアニンには血圧を降下させ、脳神経細胞の機能を整えて興奮や緊張を和らげる作用があります。テアニンを摂取すると、1時間足らずでα波が出たという実験結果もあるほどです。
お茶に含まれるカフェインとテアニンの組み合わせで、眠気を覚まして集中力を高めながらリラックス効果を同時にもたらします。結果、作業効率や記憶力のUPに役立つそう。脳に刺激を与えることで、認知症予防にも役立つのではといわれています。
CHABANASHI いかがでしたか?
暮らしを彩る「ちょっとタメになる話」になっていたら幸いです。
さまざま角度からお茶の魅力を伝えていきますので、次のお話もどうぞお楽しみに。
今日はこれまで。
ほな、さいなら。