ちょっと動いただけでも汗ばむ季節になりました。
そうなると、お茶も冷たいものがほしくなりますね。
今回は夏においしいお茶の淹れ方をご紹介しましょう。
甘さが際立つ水出し冷茶
お茶を冷水で淹れるとカフェイン・カテキンの抽出が減り、渋みや苦みが少なくなります。うまみと甘みの成分であるテアニンは低温でも溶け出すため、甘くまろやかな風味はしっかり楽しめます。
たくさん飲むなら、冷茶ポットかフタのできるピッチャーに煎茶と水を入れて冷蔵庫に置きます。冷茶専用のフィルター付きボトルを使うと便利です。セットして2時間後ぐらいからお茶らしい風味が出て飲めるようになりますが、冷蔵庫で一晩寝かせると、翌朝にはさっぱりした味わいの冷茶ができています。
なお、水出し茶は加熱殺菌していないため、常温で長時間放置してはいけません。飲んだらそのつど、ポットを冷蔵庫にしまいましょう。
分量のめやすは、水1リットルに対して煎茶10g程度。抽出時間やお好みで加減してください。
氷出し玉露はまさに甘露
上級煎茶や玉露をいただくとき、ぜひやってほしいのが氷出しです。
宝瓶または小ぶりの急須に10g程度の茶葉を入れ、氷をぎっしりのせてフタをします。氷が溶けて茶葉に染みこみ、じっくりお茶が抽出されます。「そんなに待てない!」というときは、氷水を注いでしばらく待ちましょう。
氷が溶けてきれいな水色のお茶がある程度たまったら、茶葉を揺らさないよう茶碗にゆっくり注ぎます。とびきり甘くてうまいお茶ができあがっていますよ。また、テアニンにはリラックス効果があるので、ゆっくり待つ時間と相まって癒やし効果も抜群です。

すぐに楽しむなら熱湯で淹れて冷やす
「今すぐ飲みたい!」というときは、熱湯で淹れたお茶に氷を入れます。通常の2倍量の茶葉にお湯を注いで濃く出し、そこへ氷を入れて急激に冷やします。作り置きするなら濃く出したお茶に水を加えて、冷蔵庫で冷やしてもいいですね。
熱いお湯で淹れるとカフェインやカテキンが抽出されるので、眠気覚ましにピッタリのさわやかな渋みが味わえる冷茶になります。
和紅茶も水出しがおすすめ
和紅茶はストレートで飲んでおいしい紅茶ですから、水出しにも向いています。
マグカップ1杯の水に和紅茶ティーバッグを1つ入れ、冷蔵庫に一晩置きます。翌日飲まないときはティーバッグを取り出すと、3日程度は保ちます。たくさん作り置きするなら、ポットに水500mlとティーバッグ2つを入れて冷蔵庫へ。
熱湯で入れた紅茶を氷で急激に冷やすと、クリームダウンという現象で濁りがち。でも、水出しならクリアな赤茶色が保てるので、目にも涼しげですよ。

この夏に味わいたい、おすすめの茶葉
水出し・氷出しにご利用いただける茶葉は、当店のオンラインショップでもお求めいただけます。
爽やかな香りと味わいが魅力の煎茶と、まろやかな甘みが特徴の和紅茶。それぞれの個性を活かして、夏のお茶を楽しみましょう。

煎茶(100g)|茶寮翠泉オンラインショップ

京の和紅茶ティーバッグ(3g×8袋入り)|茶寮翠泉オンラインショップ
CHABANASHI いかがでしたか?
暮らしを彩る「ちょっとタメになる話」になっていたら幸いです。
さまざま角度からお茶の魅力を伝えていきますので、次のお話もどうぞお楽しみに。
今日はこれまで。
ほな、さいなら。