2025.02.15

vol.10 抹茶をおいしく点てる

vol.10 抹茶をおいしく点てる

抹茶を点てるのは作法などが難しそうに見えますが
家庭で気軽に楽しむなら、お茶碗と茶筅さえあれば簡単にできるんです。
今回は茶道の決まり事に関係なく、おいしく点てるコツを紹介します。

まずは道具の準備

抹茶茶碗・茶筅ちゃせん茶巾ちゃきん茶杓ちゃしゃく を用意しますが、茶巾は木綿の布巾やペーパータオルで代用できます。お茶をすくう茶杓はティースプーンでもかまいません。抹茶茶碗がないときは、カフェオレボウルや深い小鉢でも代用できます。

抹茶は薄茶用のものを用意します。安価な製菓用は点てて飲むには風味が劣るので、必ず薄茶用を使ってください。値段は高めですが濃茶用を使うと、いっそう強い甘味と風味が楽しめます。

お茶を点てる前に

1.お湯を沸かし、茶碗に100mlほど注ぎます。茶筅を入れて、シャカシャカと前後に振ります。これで茶碗が温まり、茶筅を湿らすことができます。
※茶筅を乾いたまま使うと竹が折れやすくなり、緑色が染みついてしまうので、必ず湿らせてから使います。

2.茶筅を茶碗から出します。茶碗のお湯を捨て、茶巾で内側の水分をしっかり拭きます。

3.茶碗に抹茶を入れます。茶杓に大きく1杯+小さく1杯、ティースプーンなら軽く1杯、一碗に2g程度が目安です。
これで準備が整いました。

さあ点ててみましょう

1.茶碗にお湯を大さじ1杯程度注ぎます。茶筅で抹茶の固まりをつぶすようにトントンたたき、ネリネリ練り混ぜます。ダマがなくなり、なめらかなペースト状になったらOK。茶筅はそのまま茶碗の中に置いておきます。
※本来は抹茶専用ふるいがあると、あらかじめサラサラの粉状にできます。無いときは茶こしでこしても良いでしょう。一人分をすぐ飲みたいときは、このようにお茶をペースト状に練ってから点てるとなめらかに仕上がります。

2.茶筅へかけるように、80度のお湯を60~70ml注ぎます。左手で茶碗の縁を押さえて右手に茶筅を持ち、まずはやさしく混ぜて抹茶とお湯をなじませます。それから勢い良くシャカシャカシャカシャカと前後に動かします。この時のコツは、茶筅を茶碗に押しつけないこと、茶筅をグルグル回さないこと。手首のスナップを利かせて10秒ほど振りましょう。
※お湯が多すぎると泡がきれいに立たず、少ないと濃くて苦いお茶になってしまいます。まずは標準的な量で点ててみて、慣れたら好みの加減で楽しんでください。標準の湯量は、だいたい3口で飲み干せる量です。

3.よく混ざって泡がたくさん立ったら、泡の表面を茶筅の先でスーッとなでます。こうすると大きい泡が消え、細かいなめらかな泡だけになります。最後に茶碗の中で「の」の字を書き、茶碗の中央で茶筅を抜くと、泡の真ん中が盛り上がったきれいな形になります。

CHABANASHI いかがでしたか?
暮らしを彩る「ちょっとタメになる話」になっていたら幸いです。
さまざま角度からお茶の魅力を伝えていきますので、次のお話もどうぞお楽しみに。

今日はこれまで。
ほな、さいなら。